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患者サポート アドバンス・ケア・プランニング(ACP)

2022年06月01日

アドバンス・ケア・プランニング(ACP)とは?未来へ備える人生会議
~Hope for the best, but prepare for the worst~

私たちは日々の生活において、気が付かないうちに未来に備えて様々な準備をしています。例えば、曇り空を見た時には傘をもっていこうかと考え、少し遠い未来に備えては、貯金や学資保険などを検討していると思います。また、万が一に備えて生命保険等、経済的な準備をされている方は多いのではないでしょうか。
ところが、自分が病気になるような万が一の事態については、考えた事がない、そんな事は考えたくない、想像できないなど、現実的な備えができていない方が多いと感じています。このため「元気なうちから」「備えとして考えて」「大切な人と相談」し、いざという時に「医療者とも共有」する事が、現実的な備えにつながると私たちは考えています。これがアドバンス・ケア・プランニング(ACP・人生会議)の基本的な考え方です。

アドバンス・ケア・プランニング(ACP・人生会議)の目的

~もしもの為に備えておく話し合いの過程~
アドバンス・ケア・プランニングは英語ではAdvance Care Planning (ACP)と表記され、「事前にケアを計画しておくこと」と訳されるように、今後の治療・療養について、患者さまとご家族が医療従事者とあらかじめ話し合う自発的な過程の事を意味しています。
ACPでは、患者さま-ご家族、患者さま-医療者の対話を大切にしています。対話の際、患者さまの価値観・信念・嗜好などをもとに、受けたい、受けたくない治療やケアについてともに考え、患者さま主体の人生計画について対話を重ねていきたいと考えています。状況によって、患者さまの考えは変化していくのは当然ですので、意向が翻意されたときは医療者に伝えてください。

  • 「私たち医療者は、患者さま主体の人生設計を実現するために、医療者-患者さまの対話を重視しています。繰り返し対話を重ねていきましょう」
    がん相談支援センター 柏田孝美看護長
  • 「健康が維持できるよう希望を持ちながらも、病気になった時や病気が悪くなった時に備えて事前に話し合っておけば安心につながります」
    腫瘍内科・緩和ケアセンター 吉田健史医師

アドバンス・ケア・プランニング(ACP・人生会議)は、何をしたら良いでしょうか?

当院におけるアドバンス・ケア・プランニング(ACP・人生会議)

2019年12月に近畿大学病院ACP委員会を設置し、各診療科の医師・看護師・薬剤師・理学療法士・栄養士などの多職種で、院内外におけるACPを推進しています。委員会では、ACPに皆で取り組む風土の醸成のため、院内ACP概念図作成、職員向けの視聴覚教材作成と教育、市民・地域の医療福祉従事者に対する公開講座の開催、地域広報誌へのACPについての連載など、多岐に渡る活動を展開しています。また、ACP委員会では各診療科のACPの特色や問題点について議論し、ACPをより深く理解できるように努めています。
当院では、患者さまの想いを繋ぐために、地域の医療機関等とも連携を取り、ACPの実現に向けて取り組んでいきたいと考えています。

患者さまからのお問合せは患者支援センターにてお受けしています。

ACPに関するよくあるご質問

がん以外の病気でもACPは必要ですか?
 

健康であっても、どのような病気であっても、病気になった時や病気が悪くなった時の安心につながるように、備えとしてACPを行うことが大切です。

ACPを始める時にネガティブな反応にならない切り出し方やタイミングはありますか?
 

「元気な今だからこそ」「備えとして」「安心のために」などの言葉を用いて、あくまで「まだまだ先のことだけれど、安心のため備えとして話し合っておきましょう」という形で切り出すと良いかもしれません。逆に言えば実際に病気になったり病気が悪くなった時には余計に切り出しにくくなるので、健康が維持できている時や病気が安定している時にACPを始めると良いでしょう。
健康に関わるニュースや市民公開講座の後、検診受診後などはACPを始めるきっかけになると思います。ですが、実際には病気になった時や病気が悪くなった時に初めてACPを行う状況や、再度ACPを深めるべき状況もあると思います。そのような際には、事態が発覚した直後は落ち込みが強いため避け、少し落ち着いてご本人も事態への対処を始める気持ちになった時に、「病気が改善したり長く安定すればいいけれど、安心のため備えとして悪くなった時のことは話し合っておきましょう」という形で切り出すと良いかもしれません。

余命宣告を受けている時はどうしたらいいでしょうか?
 

余命というのは必ずしも正確なものではなく、その何倍も長く元気な方もいればそれ以前でも急変や病気とは関係のない事故などで運命が来ることもあるかもしれません。告知されている余命以上に病状が安定することを期待しながらも、事態の悪化には備えてACPを進めていくことが大切です。

まだ信頼関係がなく主治医と相談ができません。どうしたらいいでしょうか?
 

患者さまの医療には様々な部署の多くの医療者が関わりますが、近畿大学病院では全部署の医療者がACPの研修を受けています。主治医も含めた多職種の中で一番相談しやすい人や、患者支援センターのスタッフなどに遠慮なくご相談下さい。

代理意思決定者は親族以外の人でもいいのでしょうか?
 

あなたの意識が低下した際に「あなたであればどうするか」という視点で考えてくれる人であれば親族でなくても代理意思決定者になり得ます。大切なことは、そのような際にその人の心理的負担にならないように、普段からあなたの価値観を共有し、事前に代理意思決定者をお願いしておくことが大切です。

「病気になった時のことなど縁起でもない」と真剣に向き合ってもらえません。どうしたらいいでしょうか?
 

もし相手が「状態が悪くなった時のことを話し合うこと」に強いストレスを感じているようなら少し時間をおいた方がよいかもしれません。そうではなく、必要性を感じていないようであれば、院内でも配布しているACPのパンフレットなどを利用し、「安心のため」「備えとして」のACPであることを理解して頂くのは1つの方法です。

こちらも合わせてご覧ください。

アドバンス・ケア・プランニング(ACP・人生会議)に関する市民公開講座

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