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がんセンター
がん診療

妊孕性温存について

妊孕性温存療法とは

妊孕性(にんようせい)とは「妊娠するための力」のことです。妊娠するためには卵子と精子が必要となり、卵巣、子宮、精巣などが重要な役割を果たしています。妊孕性は男性にも女性にもかかわることです。
妊娠に関わる臓器にがんができた場合だけでなくそれ以外のがんについても、がんの治療が生殖機能に影響してしまうことで、妊娠する力が弱まったり失われたりすることがあります。将来自分の子どもをもつ可能性を残すために卵子や精子、受精卵を凍結保存する治療のことを妊孕性温存療法といいます。将来子どもを産み育てることを望むかについて、がんの治療を受ける前に考えてみることが大切です。

妊孕性温存療法は生殖医療の専門医療機関で受けることができます。人によって対象とならない場合や妊孕性温存療法をおこなっても必ずしも希望通りにならない場合もあります。
2021年度から「小児・AYA世代のがん患者等の妊孕性温存療法研究促進事業」による妊孕性温存療法の公的助成制度が開始されています。

当院での対応

当院では、これからおこなうがんの治療が生殖機能に影響するかについて主治医から説明をおこなっています。将来子どもを産み育てることを望む場合は主治医にお伝えください。適切な時期に妊孕性温存療法をおこなう生殖医療の専門医療機関にご紹介します。

多くの場合、妊孕性温存療法はがんの治療の前におこなう必要があるため、十分に時間がないことで考えがまとまらなかったり、どうしてよいかわからないこともあると思います。そのようなときは、がん相談支援センターをご利用ください。

がん相談支援センターでは、生殖医療の専門医療機関の情報や受診予約の手続き、医療費のこと、公的助成制度などについて情報提供をおこなっています。また、迷っていることや不安な気持ちを聴いてほしいなど必ずしも具体的な相談でなくても構いません。気楽にご相談ください。