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きんだいびと

2023年01月25日

心臓血管外科 坂口 元一 主任教授 インタビュー

限界を決めないチャレンジが自分を成長させてくれました

日本トップクラスの実績を持つ坂口 元一 主任教授。
彼のもとには、全国から患者さまが訪れます。難易度の高い心臓手術に挑み続ける想いとは。

スパルタだった研修医時代

当院に来て4年。最強のハートチームづくりに励み、だいぶ理想の形になりました。同じ疾患を扱う循環器内科とは風通しが良く、コミュニケーションも活発。若手にも積極的に経験の場を与え、みんないきいきと仕事をしています。
僕の若いころは過酷でしたよ。研修医の5年間は特に大変で、上司に怒鳴られてばかり。
月に20日以上病院に泊まり込み、結納の日も呼び出されて途中で退席した事もありました。その後は、メルボルン大学オースチン医療センターに留学。当時の日本ではまだ大掛かりだった心臓手術を、一日3例も難なくやってしまう雰囲気に刺激を受けました。

重症例と向き合い技術が開花

心臓外科医としての土台ができたのは倉敷中央病院時代です。自分が先頭に立ち、重症の手術を多く経験しました。一人で責任を負うプレッシャーはありましたが、技術を磨くには思い切りや慣れが必要です。数をこなすほど手技が上達し、成果を上げると周りから信頼されて自信につながりました。僕はたまたま上手くいきましたが、ちゃんとした教育環境があれば、若手でも難易度の高い手術に挑めます。逃げずに経験を積むことで腕を上げ、患者さまの生命予後やリスクを第一に考えて治療法を選択できるよう、様々なオプションを用意することが我々の使命だと思います。

患者さまに最善の治療選択を

当院のハートチームは、患者さまの状態に合わせ、今日本でできる最適な医療を提供しています。小切開で行う弁膜症手術「MICS」や大動脈弁狭窄症に対するカテーテル治療「TAVI」といった最新の低侵襲治療から、高度な技術を要する胸部大動脈瘤の手術まで、オプションは多彩。特に「MICS」は、従来適応外とされる80歳以上や再手術の人にも、安全を担保した上で行っています。

心疾患を持つ人はコロナ禍でも受診を控えないでください。軽症と診断されていても、当院で診ると重症だった人もいます。我々はいつも、患者さまにとってベストな治療に努めます。

心臓血管外科 坂口 元一 主任教授(さかぐち・げんいち)

着任以降、「出入り自由の医局」を掲げ、大学に残るもよし、地元に帰るもよしと、各医師の将来像に合わせた外科医の育成を目指す。トレイルランやトライアスロンに挑戦するなどアスリートな一面も。

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